貝籠(かいごもり)五輪塔群

概要

周南市指定文化財

 貝籠五輪塔

 平成元年7月3日指定

 ここにある五輪塔は、この周辺から発掘された五輪塔の各部を組み合わせ、原型に近い形に復元しています。10基中4基には弘安4年(1281)、嘉元5年(1307)、元亨年間(1321~1324)の紀年銘があり、とくに弘安4年銘は県内に現存する五輪塔の最古品です。

 五輪塔の四方には五輪種子を彫り、「右志者為阿闍梨/出離生死頓証菩提/法界衆生平等/利益也」と造立趣旨も刻んでいます。阿闍梨(あしゃり)某の追善と一般衆生の功徳を願って造立されており、この五輪塔は天台宗か真言宗の僧侶が死亡した時、その墓塔として造立されたことが知れます。五輪塔の池・水輪には円形の納入孔が設営され、発掘の際にはこの孔の中に安置したと見られる素焼きの骨壷も出土しています。

 平成15年4月

 周南市教育委会

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2011年01月22日