太平寺-キリシタン灯篭

防府市指定有形民俗文化財 キリシタン灯籠 昭和四十六年三月二十七日指定 防府市大字上右田一〇七四番地 太平寺所有のキリシタン灯籠は、竿石が十字架の形を呈し、マリアを思わせる人物像が陽刻されているキリシタン遺物の一つです。宝珠、笠、火袋、中台は欠失(現存のものは後補)していますが、弾圧が、厳しくなったころに処分され、道祖神や地蔵尊のように偽装して、礼拝されたものと推測されます。また、灯籠が建っている場所は、土地の人々が念仏道といっている古道で、隠れ信仰にはうってつけの場所であったものと思われます。 黒雲母花崗岩でできたこの灯籠は、秀吉および家康に仕えたキリシタン奉仕者で、茶人の古田織部(一五四四-一六一五)の好みである、織部灯篭の形式に属してます。 なお、製作年代は不明ですが、竿の型や文字・模様のないことから江戸時代中期のはじめごろと推測されます。平成六年三月 防府市教育委員会

  • はてなブックマークに追加
2010年12月08日